特急すぺーしあ

数学が好きです。記載内容に間違い等がありましたらTwitter、コメント欄のどちらでも構いませんのでご連絡いただければ幸いです。

[tex:1 + 1 = 2]

Rの任意の開区間(a, b)はRと同相である

さらに追記

附録の議論を修正しました。

@kitsunebiyori1さんまたまたご指摘ありがとうございました。

 

追記

tan(x)の定義域を誤解していました。

@kitsunebiyori1さんご指摘ありがとうございました。

 

この記事では掲題の命題を証明します。

 証明.

\mathbb{R}の任意の開区間(a, b)から開区間\biggl (-\dfrac{\pi}{2}, \dfrac{\pi}{2} \biggr )への同相写像と、開区間\biggl (-\dfrac{\pi}{2}, \dfrac{\pi}{2} \biggr )から\mathbb{R}への同相写像の存在を示す。あとは全単射写像同士の合成もまた全単射であり、連続な写像同士の合成もまた連続である*1ことから命題が示される。

まず、

$$f(x) = \dfrac{\pi}{b-a}(x-a)-\dfrac{\pi}{2}$$

\mathbb{R}の任意の開区間(a, b)から開区間\biggl (-\dfrac{\pi}{2}, \dfrac{\pi}{2} \biggr )への同相写像である。全単射および単調であることはグラフを見れば分かる*2。また、f(x)は連続である。実際、任意の正数\varepsilonに対し、\delta = \varepsilon\dfrac{b-a}{\pi}ととれば、

$$|x - c| \lt \delta \Rightarrow |f(x) - f(c)| \lt \varepsilon$$

が成り立つ。また、f(x)は単調かつ連続であるから、f^{-1}(x)もまた単調かつ連続である*3

これでf(x)\mathbb{R}の任意の開区間(a, b)から開区間\biggl (-\dfrac{\pi}{2}, \dfrac{\pi}{2} \biggr )への同相写像であることが示された。

次に

$$tan(x)$$

は開区間\biggl (-\dfrac{\pi}{2}, \dfrac{\pi}{2} \biggr)から\mathbb{R}への同相写像である。全単射かつ単調であることはグラフから明らかである。また、tan(x)の定義、sin(x), cos(x)の連続性*4および連続関数同士の除算もまた連続であること*5からtan(x)は連続であることが分かる(定義域によりcos(x) = 0となり得ないことに注意せよ)。また、先ほどと同様にtan^{-1}(x)も連続であることが分かる。

これでtan(x)が開区間\biggl (-\dfrac{\pi}{2}, \dfrac{\pi}{2} \biggr )から\mathbb{R}への同相写像であることが示された。

以上より、

$$tan \biggl (\dfrac{\pi}{b-a}(x-a)-\dfrac{\pi}{2} \biggr )$$

\mathbb{R}の任意の開区間(a, b)から\mathbb{R}への同相写像である。よって命題は示された。Q.E.D

 

附録

$$\dfrac{x}{1-x^2}$$

(-1, 1)から\mathbb{R}への同相写像となることが容易に確かめられます(分母と分子がともに連続であることに注意)。上で挙げた\mathbb{R}の任意の開区間(a, b)から、\mathbb{R}の任意の開区間(c, d)への同相写像(上で挙げた写像はこの写像の特殊系)

$$\dfrac{d - c}{b - a}(x - a) + c$$

との合成を考えると、

$$\dfrac{(b - a)(x - c)}{2(x - a)(b - x)} \ \biggl (c = \dfrac{a + b}{2} \biggr)$$

もまた、\mathbb{R}の任意の開区間(a, b)から\mathbb{R}への同相写像となります。こちらの方が初等的とは言えないでしょうか。

Googleで以下の式をコピペして検索するとグラフが表示されます。これを見て「あぁできた~」ってなりました。

 

例)(a, b) = (0, 1)

(2x - 1)/(4x(1 - x))

 

参考文献

[1] : 『集合・位相入門』 松坂和夫

[2] : 『解析概論』 高木貞治

*1:[1] 第4章 §4 定理22

*2:[1] 第2章 §1 例4

*3:[2] 第2章 §16 定理18

*4:[2] 第1章 §10 例

*5:[1] 第4章 §4 定理21