特急すぺーしあ

数学が好きです。記載内容に間違い等がありましたらTwitter、コメント欄のどちらでも構いませんのでご連絡いただければ幸いです。

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素数定理と遊ぶ

「定理と遊ぶ」シリーズ第1弾というわけで素数定理と遊びます。

当初「定理を味わう」シリーズにしようと思ったのですが、味わうような数学力は私にはないと判断したため少し稚拙な雰囲気を醸し出してみました。

それでは参りましょう。

 そもそも「定理と遊ぶ」シリーズとはなんだろう、という所から始めます。

「定理と遊ぶ」とは

こんなイメージです。このツイート時は「味わう」で行こうと思っていたようです。

 

さて、今日は記念すべき第一弾というわけで素数定理と遊びます*1

 

挙動を眺める

 何はともあれ今一度定理を眺めます。

素数定理

$$\pi(x)~\dfrac{x}{\log{x}}(x \rightarrow \infty)$$

\pi(x)x以下の素数の個数を表します。

\pi(x)\dfrac{x}{\log{x}}で近似できるよ、と言っています*2

 

素数定理 - Wikipedia

を見るとxが大きくなるごとに\dfrac{\pi(x)}{x / \log{x}}1に収束していく様子が分かります。

ただ、\pi(x) - \dfrac{x}{\log{x}}の挙動を見ると、xが大きくなるにつれて大きくなっています。等しくなりつつあるようにも見えて、差は大きくなっています。なんだか不思議な感じです。

 

何が嬉しいのか

知的好奇心を満たせるだけでも十分過ぎますが、他にどんな嬉しいことがあるんでしょうか。思いつくがままに挙げていきます。

 

与えられた数以下の素数の個数をざっくり見積もれる

例えば10^{10}以下の素数はいくつあるんでしょう。

素数定理を使ってざっくり計算してみます。

x = 10^{10}として、

\dfrac{x}{\log{x}} = \dfrac{10^{10}}{10 * \log{10}} \simeq \dfrac{10^{10}}{10 * 2.3} = 434782608.696

真の値は455052511です。

というわけで電卓さえあれば、身近な人に

10^{10}以下の素数ってどれくらいある?」

と聞かれた時におもむろに電卓を取り出して

4億個くらいだね~」

と答えることができます。

なお、素数定理 - INTEGERSの言い換え1より、

Li(x) := \displaystyle \int_{ 2 }^{ x } \dfrac{dt}{logt}を用いるとより良い近似ができます。

 

n番目の素数がだいたい分かる

素数定理 - INTEGERSの言い換え2より、

nlognn番目の素数を近似できます。

例えば、10000番目の素数はどのくらいでしょう。

n = 10000とおけば、

10000 * \log{10000} = 10000 * 4 * log10 \simeq 92103.4037198

真の値は、104729のようです。

・・・nが小さいと誤差が大きいですね。例が悪くて行き当たりばったり感が伝わっていることと思います。

 

なお、これに至っては上位互換があるようでして、

n番目の素数を与える公式がいくつか存在するようです。

素数公式 カテゴリーの記事一覧 - INTEGERS

私はまだいずれも証明をフォローできていません。

追記 (2018/5/8)

当初上位互換と記載しましたが、

適切ではない旨せきゅーんさんからご指摘をいただきました(コメント欄参照)。

 

素数定理とRiemann予想

去年の冬に素数定理の初等的証明を理解した私は、これまで理解することを夢見ながら素数定理wikiを100回くらい眺めていました。その割に今日までまったく気づかなかったのですが、

$$\pi(x) = Li(x) + O(\sqrt{x}\log{x})$$

が成り立つこととRiemann予想と同値だそうです*3!ナンダッテー!

先の点について出典が明記されていなかったので気になるところです。誰か分かる方がいらっしゃいましたら教えていただけると嬉しいです。

もっとも明記されていたところで恐らく書いてる内容は理解できませんが・・・。

与えられた数以下の素数の個数とRiemann予想は密接な関係にあったんですね。

 

素数定理から派生した諸結果

現在は\pi(x)はより良い精度での近似式が与えられているそうです*4

また、与えられた数以下の、相異なるr個の素数の積からなる数の個数の近似式も分かっているようです。

相異なるr個の素数の積で表されるような数の個数に関するランダウの定理 - INTEGERS

これは必ず理解してみせます。

 

あわせて(私が)読みたい

http://mathsoc.jp/publication/tushin/1001/motohashi.pdf

wikiの参考文献で見つけました。

追記(2018/5/9)

上記PDFで触れられているRiemann予想とFarey数列の関係について、

せきゅーんさんから情報提供いただきました(コメント欄参照)。

 

というわけで第一弾を終わります。

正直なところ、証明は理解したけど何だか分かったような分かっていないような・・・という印象を持っている定理たちと仲良くなるためにこういう記事はあるべきだと思うんです。その点素数定理は主張がとてもシンプルで理解しやすいです。果たしてこの記事を書く意味はあったのか。いや、楽しかったので良しとしましょう。

*1:完全に余談ですが、今日は私にとって辛いことがありました。そんな日は綺麗なものだけ見ていたいので、大好きな素数定理と遊びたいと思った次第です。

*2:近似こそできますが、近似できるという事実=素数定理ではないと思っています。

*3:wikiより

*4:これまたwiki